2022年度の診療報酬改定はどうなる?

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、今年は診療報酬改定の年ですね。
4月1日からの施行に向けて、いよいよ「改定率」と「基本方針」が決まりました。

2022年度診療報酬改定の改定率は

まず、2022年度の改定率は、全体で0.94%のマイナスになることが決まりました。
本体部分はプラス0.43%になる一方で、薬価はマイナス1.35%、材料価格はマイナス0.02%と下がり、全体ではマイナス改定になります。
診療報酬本体は引き上げて、薬価・材料は引き下げ、全体ではマイナスという傾向は、2014年度の改定以降、毎回同じです。

2022年度改定は、前回改定の流れとコロナ対応

2021年12月10日には「令和4年度診療報酬改定の基本方針」が策定されました。
基本方針の柱(基本的視点)として挙げられたのは、次の4つです。

(1)【重点課題】新型コロナウイルス感染症等にも対応できる効率的・効果的で質の高い医療提供体制の構築
(2)【重点課題】安心・安全で質の高い医療の実現のための医師等の働き方改革等の推進
(3)患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
(4)効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上

これらの4つの項目は、基本的には前回の2020年度改定と同じです。「医師等の働き方改革の推進」が重点課題とされたのも、前回と同じでした。
もう一つの重点課題である「新型コロナウイルス感染症等にも対応できる効率的・効果的で質の高い医療提供体制の構築」は、「新型コロナ対応」が加えられましたが、医療機能の分化・強化や、連携と地域包括ケアシステムを推進するという点では前回に引き続きです。

つまり、前回改定を踏襲しつつ、新型コロナ対応が付け加えられたのが2022年度の大まかな方向性といえます。

いわゆる5疾病5事業の「5事業」にも「新興感染症等の感染拡大時における医療」が加わり、2024年度からの第8次医療計画では5疾病6事業として医療体制を見直すことになっています。

4つの柱の具体的方向性

4つの基本的視点に対する具体的方向性は次のとおりです。

厚生労働省「令和4年度診療報酬改定の基本方針」より
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22433.html

今後の流れ

今後は、厚生労働大臣の諮問を受けて、中央社会保険医療協議会(中医協)で具体的な診療報酬点数の設定に関する調査・審議が行われます。そして、公聴会・パブリックコメントの実施を経て、2月上旬に厚生労働大臣に改定案を答申。それを受けて3月上旬に厚生労働大臣から診療報酬改定に関する告示・通知が発出され、4月1日より施行という流れになります。
前回改定時には、厚労大臣からの告知・通知にあわせて、厚生労働省のYouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/user/MHLWchannel)で、改定説明会の動画が公開されました。ご覧になった人も多いかもしれませんね。
全体を把握でき、ポイントについても説明してくれるので、概要を知るうえで非常に有用だと思います。

◎参考
厚生労働省「令和4年度診療報酬改定の基本方針」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22433.html
厚生労働省「診療報酬改定について」※改定率
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000107575_00002.html

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