オンライン診療や施設基準の緩和など、新型コロナ関連の通知

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、厚生労働省より、医療機関の運営にまつわる重要な通知が次々と出ています。ここでは、4月以降に出された通知のなかで、オンライン診療の拡大や施設基準の一時的な緩和など、とくに重要なものをお伝えします。

陽性の職員が出て、施設基準を満たせなくなったら?

医療機関の職員が新型コロナウイルス感染症に感染したり、濃厚接触者となったりして出勤ができなくなった場合、施設基準の取り扱いはどうなるのでしょうか。
これに対しては、厚生労働省から事務連絡が出され、次のように一定の緩和が認められています。
「月平均夜勤時間数については、1割以上の一時的な変動があった場合においても、変更の届出は行わなくてもよい」
「1日当たり勤務する看護師及び准看護師又は看護補助者(以下「看護要員」という)の数、看護要員の数と入院患者の比率並びに看護師及び准看護師の数に対する看護師の比率については、当面、1割以上の一時的な変動があった場合においても、変更の届出を行わなくてもよい」

※厚生労働省保健局医療課「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その8)」
https://www.mhlw.go.jp/content/000619348.pdf

 

オンライン診療にまつわる注意点

オンライン診療については、厚生労働省から4月10日に発出された事務連絡「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的扱いについて」で、初診でのオンライン診療も特例として認められるようになりました。
ただし、「麻薬及び向精神薬の処方をしてはならない」ことのほか、診療録等で患者さんの基礎疾患の情報が把握できない場合には「処方日数は7日間を上限とする」「薬剤管理指導料の『1』の対象となる薬剤(抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤等)の処方をしてはならない」といった制限が設けられています。
そのほか、オンライン診療の際の本人確認の方法、会計の方法などについても、4月10日の事務連絡に記載されています。

また、4月14日の事務連絡では、オンライン診療料の基準のうち「1月当たりの再診料等の算定回数の合計に占めるオンライン診療料の算定回数の割合が1割以下であること」という要件は、新型コロナウイルスの感染が拡大している間に限り、適用しないことが明記されました。

そのほか、4月24日の事務連絡でも、「後日、電話や情報通信機器を用いて、検査結果等の説明に加えて、療養上必要な指導や、今後の診療方針の説明等を行った場合」に電話等再診料を算定できるなど、オンライン診療にまつわるQ&A(疑義解釈)が紹介されています。

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」
↑4月24日事務連絡 別紙より

※厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」(4月10日)
https://www.mhlw.go.jp/content/000620995.pdf

※厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その11)」(4月14日)
https://www.mhlw.go.jp/content/000621620.pdf

※厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に係る新郎報酬上の臨時的な取扱いについて(その14)」(4月24日)
https://www.mhlw.go.jp/content/000625141.pdf

 

自宅療養者への薬の届け方

また、4月28日には、「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いにおける自宅療養中の患者への薬剤の配送方法に係る留意事項いついて」と題して、自宅療養や宿泊療養を行う軽症患者に対して薬を配送する際の対応方法がまとめられました。
配送業者に依頼する場合には、配送業者が患者さんと直接接しない方法で配送できるよう、具体的な手順が示されています。

※厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いにおける自宅療養中の患者への薬剤の配送方法に係る留意事項について」(4月28日)
https://www.mhlw.go.jp/content/000626657.pdf

そのほか、新型コロナウイルス感染症関連の医療機関向けの情報は、厚労省の下記ページに掲載されていますので、ご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00088.html

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