診療報酬改定、なぜ6月に?

診療報酬改定は、2年に1度、4月1日に行われてきましたが、2024年度以降から6月1日施行に変更されることになりました。

なぜ、2か月遅くなったのでしょうか?

 

改定対応作業に2.5~3倍の人手が必要

 

これまでは、年末に全体の改定率が決まり、年明けの2月上旬に中医協(中央社会保険医療協議会)が改定案を答申、4月1日に施行、5月10日に初回請求――という流れでした。そのため、医療機関や、電子カルテ・レセコンなどのシステム会社では、特に3月に対応作業が集中していました。

そうすると、作業のピークとなる期間には通常の2.5倍から3倍の人数をかけて対応をしなければいけなかったため、作業負荷を平準化するために、施行時期を遅らせて準備期間を長くしてはどうかという検討が行われたのです。

8月2日開催 中医協総会 資料より

 

新たな診療報酬改定スケジュール

 

2024年度からは下の図のように、診療報酬改定は6月1日施行、7月10日に初回請求というスケジュールに変わります。2月上旬に中医協が答申、3月上旬に関係告示というスケジュールは変わりません。そのため、2か月後ろ倒しにする分、準備にゆとりが生まれます。

なお、薬価改定はこれまで通り、4月1日施行のままの予定です。

8月2日開催 中医協総会 資料より

 

 

医療DXの一環

 

今回の診療報酬改定の実施時期の後ろ倒しは、「医療DX」の一環として行われるものです。

医療DXとは、保健・医療・介護の各段階(疾病の発症予防、受診、診察・治療・薬剤処方、診断書等の作成、診療報酬の請求、医療介護の連携によるケア、地域医療連携、研究開発など)において発生する情報やデータを、全体最適された基盤を通して、保健・医療や介護関係者の業務やシステム、データ保存の外部化・共通化・標準化を図り、国民自身の予防を促進し、より良質な医療やケアを受けられるように、社会や生活の形を変えること。

その柱の一つが「診療報酬改定DX」で、デジタル技術を活用することで医療機関等の負担を少なくすることをゴールとしています。

診療報酬改定DXでは、①共通算定モジュールの開発・運用、②共通算定マスタ・コードの整備と電子点数表の改善、③標準様式のアプリ化とデータ連携、④診療報酬改定施行時期の後ろ倒し等――の4つのテーマを掲げ、2024年度から段階的に実現していくことになっています。

この「④」を2024年度の改定から実施するということですね。将来的には、共通モジュール(診療報酬算定・患者の窓口負担金計算を行うための全国統一の電子解散プログラム)を活用することで、ベンダーごとに行われている作業を一つにまとめ、さらなる作業の効率化が図られる予定です。

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