診療報酬改定の流れと2024年度改定

明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、12月20日には診療報酬の改定率が決定しました。
診療報酬本体はプラスですが、全体では0.12%のマイナス改定となります。
診療報酬はどのように決定されていくのかを簡単におさらいしつつ、2024年度改定の方向性を確認しましょう。

診療報酬の基礎知識

2年に1度行われる診療報酬改定ですが、診療報酬は、技術やサービスを評価する「診療報酬本体」と、薬や医療材料などの物の価格を評価する「薬価等」に大きく分かれます。
さらに、診療報酬本体は、「医科」「歯科」「調剤」の3つに分けられます。

診療報酬はどのように決定されていくのかというと、まず、診療報酬を上げるのか下げるのか、本体はどうか、薬価等はどうかという「改定率」を内閣が決めます。
一方で、社会保障審議会(社保審)医療保険部会・医療部会が「基本方針」を策定し、その方針に基づいて、中央社会保険医療協議会(中医協)が個別の診療報酬項目に関する点数設定や算定条件などについて議論を行っていきます。

厚労省「第101回社会保障審議会医療部会」資料より

2024年度診療報酬改定、改定率は?

2024年度の診療報酬改定の改定率は、次のように決まりました。

・診療報酬本体 プラス0.88%(国費800億円程度)
医科 プラス0.52%
歯科 プラス0.57%
調剤 プラス0.16%
・薬価等 マイナス1.00%(国費マイナス1200億円程度)
薬価 マイナス0.97%(上同)
材料価格 マイナス0.02%(国費マイナス20億円程度)

4つの基本方針

12月8日には、社保審医療保険部会・医療部会において、2024年度診療報酬改定に向けた基本方針が取りまとめられました。決定された基本方針は次の4つです。

①現下の雇用情勢も踏まえた人材確保・働き方改革等の推進【重要課題】
②ポスト2025を見据えた地域包括ケアシステムの深化・推進や医療DXを含めた医療機能の分化・強化、連携の推進
③安心・安全で質の高い医療の推進
④効率化・適正化を通じた医療保険制度の安定性・持続可能性の向上

人材確保、賃上げのための原資を確保

4つの基本方針のなかでも重要課題とされたのが、「現下の雇用情勢も踏まえた人材確保・働き方改革等の推進」です。
医療分野では「賃上げが他の産業に追いついていない状況にある」ことが指摘されています。そのため、他の分野への人材流出が起きており、特に「医師、歯科医師、薬剤師及び看護師以外の医療従事者の賃金の平均は全産業平均を下回っており、また、このうち看護補助者については介護職員の平均よりも下回っている」と、人材確保や賃上げに向けた取り組みの必要性が明記されました。
こうしたことを受け、診療報酬本体の「プラス0.88%」のなかには、 40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師・薬局の勤務薬剤師、事務職員、歯科技工所等で従事する者の賃上げに資する措置分(プラス0.28%程度)や、看護職員、病院薬剤師その他の医療関係職種について、令和6年度にベア+2.5%、令和7年度にベア+2.0%を実施していくための特例的な対応(プラス0.61%)が含まれています。

◎参考
厚労省「診療報酬改定について」
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001180683.pdf

厚労省「令和6年度診療報酬改定の基本方針」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36801.html

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