電子処方箋のモデル事業スタート

2023年1月の運用開始に向けて、「電子処方箋」のモデル事業が10月末から4つの地域で始まります。
電子処方箋とは、オンライン資格確認等システムを拡張し、現在、紙でやり取りされている処方箋の運要を、電子で実施する取り組みです。これによって、患者さんが直近3年間で処方・調剤された薬の内容を閲覧したり、重複投薬などがないかをチェックしたりすることが可能になります。

電子処方箋のモデル事業

10月末から電子処方箋のモデル事業がスタートするのは、①山形県酒田地域、②福島県須賀川地域、③千葉県旭地域、④広島県安佐地域――の4か所です。
それぞれの地域で参加を表明している医療機関と薬局で電子処方箋を先行導入し、運用プロセスやトラブル・問い合わせ対応を確立し、電子処方箋の活用方法について取りまとめることが目的です。

電子処方箋とは

ここで改めて「電子処方箋」とはどのようなものかというと、これまで紙でやり取りをしていた処方箋を、デジタルデータで運用しようという仕組みです。
複数の医療機関や薬局で直近に処方・調剤された情報を参照することができ、それらを活用した重複投薬チェックなどを行えるようになります。

厚生労働省資料「電子処方箋について」より
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000977527.pdf

電子処方箋のメリットは

電子処方箋を導入するメリットは、業務の効率化や利便性の向上、そして重複投与や飲み合わせなどのチェックによる医療の質の向上にあります。

●病院・診療所にとってのメリット
・医療機関や薬局をまたいで、リアルタイムで処方・調剤情報を含む薬剤情報を閲覧することができる(直近から過去3年分まで)
・自院が発行した処方箋に対する薬局の調剤結果を電子処方箋管理サービスから電子的に取得できる
・医療機関や薬局をまたいで、重複投与薬などをチェックすることができる
・医師と薬剤師の情報共有の手段が増え、コミュニケーションがより円滑に

●薬局にとってのメリット
・医療機関や薬局をまたいで、リアルタイムで処方・調剤情報を含む薬剤情報を閲覧できる
(直近から過去3年分まで)
・調剤結果や処方医への伝達事項を電子処方管理サービス経由で電子的に伝達
・処方箋をデータとして受け取ることで、システムへの入力作業などが削減でき、事務作業が効率化
・紙の調剤済処方箋のファイリング作業、保管スペースを削減
・医師と薬剤師の情報共有の手段が増え、コミュニケーションがより円滑に

●患者のメリット
・複数の医療機関、薬局間での情報共有が進むことで、重複投与や飲み合わせなどのチェックがよりしやすくなり、健康増進につながる
・患者自らが薬剤情報をトータルで一元的に確認できる
・処方箋原本を電子的に受け取ることができ、オンライン診療やオンライン服薬指導の利用促進につながる

モデル事業は10月末から1年間の予定です。

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